RANDONNEUR PLUS PROJECT

日本縦断ギネスチャレンジ Vol.3 本州ステージ

Last Updated on 2022年1月14日 by Yutaka MORIWAKI

ライダーの落合です。

ゴールしてからいくらか時間が経ってしまいましたが、投稿します。

まずは、RPP日本縦断ギネスチャレンジに参加、協力、声援頂き誠にありがとうございました。

今回のチャレンジは色々な経験をすることができました。

全てを語りつくせないほど、濃厚な136時間半、オンライン会議やゴール後を含めると何時間になるかわからないほど長期間になりました。

 

今回はスタートからゴールまでをライダー目線で、いつものようにお届します。

既に掲載されているシクロワイアードファンライド、ギネスクルーのブログ(ばっきーさんBECKON)と共にお楽しみください。

 

 

DAY2

 

 

スポンサーメカニック兼コメディアン兼天気予報の役割を持つサポートクルー野村さん、推測通り1時間ほどで、豪雨は過ぎ去りました。

しかし、次の雨雲にも追いかけられていますので、急いで再出発しました。

眠たくて取った仮眠ではありませんが、1時間も休むとスッキリして回復しました。

 

 

 

 

回復といえば、1ヶ月前から取り始めたACTIVIKEリカバリープロテインです。

それまで使用していたプロテインから切り替えました。

普段の通勤距離は長くないと思いますが、登坂やアップダウンが多いです。

連続出勤をした日には、相当疲れが溜まり、回復が思うようにできていませんでした。

ACTIVIKEリカバリープロテインは、私のような持久系競技者に特化し、ブドウ糖を配合することで、タンパク質だけでなく練習で消耗した”糖質”の補給も同時に行えると聞きましたので、回復を期待して、出勤後に摂取することにしました。

シェイカーを使わずスプーンでかき回すだけで溶け、牛乳でなくても甘みがあり、美味しく飲めましたので、プロテインという雰囲気ではなく、就業前のブレイクタイムに摂取する飲み物となっています。

効率の良い回復で、連日のハードな練習にも耐えられるようになりました。

 

 

さて再出発後、1時間程は雨もなく順調でしたが、その後は雨が降り続きます。

そこで現れたのがYou Tube ライブでも登場したアノ方。

 

 

 

 

ヒルクライムチャンピオン軍団の一人、伊藤さんです。

22時半頃、京都府京丹波、雨、生足、ロードバイクで応援に駆け付けていただきました。

なかなかこの条件で駆け付けるのは躊躇しそうなものですが、ありがたいことにこのあと、ギネスチャレンジのルールである間隔を空けて、後ろから応援走行していただきました。

辛い時間でしたので励みになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スタートしてから48時間前に、1000㎞を走破しました。場所は京都府南丹市、堀越峠の手前でした。

ここでも予定していた通りのグロス平均で、21.0㎞/hでした。

 

 

今回の天候を予定していたわけではありませんが、ウルトラロングでは雨は付き物です。

そんな時は、ドライでもウェットでも、あらゆる路面状況でハイグリップを保ち続けてくれる、心強いタイヤが必要です。

iRCのASPTE RBCCは晴天時とほぼ変わらず、雨の日や不安定な路面でも、優れたグリップ力を発揮してくれました。

耐パンク性能は、運の要素もあるのですが、2,600kmの工程でパンクはありませんでした。

 

 

 

DAY3

 

 

小浜に到着して、海沿いを走行していると、雨に加えて風も敵に回してしまいました。

夜は風が弱まる、と思っていたのですが、甘くはありませんでした。

さて、3日目に突入したコースはこちら 日本縦断③(小浜~新潟)

 

 

コースプランは・・

夜間帯に短い睡眠を取り(豪雨の為、DAY2に取りました)、日中は金沢市で3時間の睡眠を予定しました。

国道8号線を中心に走行しますが、何ヶ所か通れない高架があるため、迷わないか心配です。

ブルべと言えば、PBP(パリ~ブレスト~パリ)の1200㎞です。

今回の1200㎞通過予定は57時間、グロス平均20.9km/hです。

さらに夕方~夜にかけて、交通量や大型トラックが多くて最も危険な、新潟市の親不知を通過します。

さらに新潟県は、北海道に次いで長い290㎞を走行しますので、富山県金沢市と新潟県村上市で仮眠を予定しました。

 

 

 

 

 

急遽、コンビニでストップです。

向風の冷たさ、お米の冷たさでお腹の調子が悪化してしました。

意外とお腹も繊細です。

補給食に、おにぎりを選択しなくなったのは、この後からのことでした。

パンだけの補給食で思い出すのが、2015年のPBP(パリ~ブレスト~パリ)です。

ノーサポートの私にとっては、PCのレストランは時間がかかるため、補給食はPCの売店のパンと決めて走りました。

その頃からパン好きになった私にとって、各地のパンがサポートカーから提供される日本縦断企画は、最高の企画でした。

 

 

 

 

 

長く感じた夜が明け始めました。

雨は止み始めましたが、向風は引き続きで、どんどんと強くなっていきます。

石川県金沢市までは、ほぼ同じ方向、北に向かって走行しますので、覚悟しました。

予定していた時間からどんどん遅れ出し、1時間のグロス平均が16~17km/hという状態が続きました。

 

 

借金生活に突入した私に、幸か不幸か、救世主が現れます。

 

 

 

 

 

YouTube ライブでは予告されていたようですが、走行中で見ることのできない私にとっては、突然予告もなしに始まりました”日本全国ウォーリーを探せ!”。

探せ?というよりほぼ道路沿いにいるので、ウォーリーが誰なのか見分けろということでした。

後ろ姿しか見せてくれませんので「いや、本当誰???」と2度見してしまいました。

応募すると豪華賞品と言われましたが、5人中4人を発見しました。

あと1人、どこにいたのでしょうか?

今でも疑問です。

 

 

 

全く顔を見せてくれない藤江さん。

この後も、わざと見えない様に顔を背けられました。

 

 

 

 

国道8号線の福井バイパスは、自転車通行禁止の高架が何ヶ所かあります。

事前の下調べもあり、何ヶ所か避けることができましたが、当日にも追加情報が入ってきます。

オダックス近畿、福井藩の主幹2名(小西さん、土田さん)が現地応援を兼ねて、迂回路を案内してくださいました。

 

 

 

 

 

引き続き、毎日新たなパンが舞い込んできます。

朝方には、焼き立てほやほやのパンが手に入ると思って、待ち焦がれています。

 

 

 

 

 

道の駅若狭おばま以降はショートストップでした。

石川県白山市では、9時間ぶりの10分以上の休憩です。

陽が出てからは、”ウォーリーを探せ!”のお陰?で、腹痛だったことを忘れてしまいました。

整備も兼ねて、貯め込んだ雨水を一気に吐き出します。

この辺りでPBPと同じ距離、1200㎞を超えます。

グロス平均は20.6km/hまで落ち、約1時間15分ほどの借金生活に陥ってしまいました。

 

 

 

記録更新タイムが危ぶまれる中、救世主の次は女神が降臨しました。

石川県から富山県の辺りから、こちらの車を目撃するようになります。

 

 

GOKISOのホイールを組んでいると噂の方が、直接応援に来て下さいました。

よく見ると救世主のウォーリーもいて、女神とコラボしていました。

道の駅メルヘンおやべでは、仮眠を取る予定でしたが、元気を貰って、そのまま再出発します。

そのため、最大1時間半あった借金が、1時間半の貯金に早変わりしてしまいました。

 

この時は、初対面の方(オンライン会議ではお会いしていましたが)もおられました言えませんでしたので、”あること”を言えませんでしたが、今ならOKだと思いますので書きます。

この場所、道の駅メルヘンおやべで、事前に3名の男性クルーが追加と聞かされておりました。

「メルヘンオヤジは誰だ!?」ということが、ここに近づくに連れて私の頭の中で、ヘビーローテーションされていました。

そして道の駅を命名された方も、絶対に狙って付けただろうと勝手に思っていました。

”走行中に何を考えていますか”の答えがここにも1つありました。

何でもないワードが頭の中で繰り返されています。

 

 

今回使用したホイールはGOKISOワイドフランジハブ、GD2  50mmハイトクリンチャーです。

GOKISO S-Specハブ  50mmハイトクリンチャーやGKISOワイドフランジハブ 38mmハイトクリンチャーも提供していただいていました。

今回のルートは平地が殆どだったため、エアロ効果を重視した選択をしており、トラブルもなく走ることができました。

GOKISOと言えばハブ、回り続けるということで有名ですが、今回もその恩恵は随所に感じていました。

走行途中で前の信号が赤になると、ペダリングを止め、そのままの勢いで信号まで進みます。

進む速度が落ちにくい為、余裕をもって信号までたどり着きますので休憩時間が増えてくれます。

休憩時間を減らして走るスタイルの私にとっては、貴重な休憩時間です。

 

 

 

 

女神のお陰で勢いを取り戻しました。

1時間のグロス平均が21㎞/hを超え出しました。

しかし、勢いを削ぐかのように、再び雨に変わりましたので、レインウェアを着ます。

前日よりもさらに体感温度を低く感じたため、この後に、ヘルメットも交換しました。

 

前半の暑さ対策で使用していたのがオージーケーカブトのIZANAGIグレーイエロー、後半の寒さ対策で使用したのはオージーケーカブトのAERO-R1CVパールホワイト

です。普段はIZANAGIの空力や空冷を求めていますが、今回は寒さが厳しくなることが予測されましたので、AERO‐R1CVが活躍してくれました。

通常の使用に加えて、軽量なポリカーボネイト製の「オーバーシェル」を着用し、空力をUP、さらに寒さも防げる防寒、降り続いた雨を弾いてくれました。

 

 

 

 

 

サポートクルーのばっきーさんが購入した高級パンを、”J1タイム”で受け取り、落として走行していたことに気づかず、買った張本人が落ちているのを目撃する、という悲惨な事件が起こりました。

すみません・・・。

 

 

 

 

予定通り、陽が落ちてから親不知を通過することになりました。

タイミングの良さなのか、サポートカーに守られてなのか分かりませんでしたが、トラックに抜かれることもなく、親不知を登りきることができました。

 

 

 

 

難所と予想していた親不知が、難所とならずに通過できてしまうと、拍子抜けしてしまいます。

親不知ばかりに気を取られていましたが、その後80㎞は、ほぼ平地を進むことになっていました。

雨が降っているとはいえ、刺激のない平地で気が抜けている状態は、集中力が保てません。

進んでいる時は、1時間のグロス平均23km/hもありますが、休憩の回数が多くなり、時間も段々長くなっていきます。

 

 

 

 

 

道端で作戦会議が開かれました。

予定距離より手前のコンビニで休憩をすることになりました。

 

 

 

 

 

 

 

DAY4

 

 

72時間を超えた頃、集中力が続かずにルートミスしました。

ルートミスをしたところにファミリーマートがあり、休憩です。

サポートのサブカーは先行していましたが、戻ってきてくれました。

新潟県柏崎市1443.8㎞、グロス平均20.1㎞/h、45分程の遅れになりました。

さらにこの後1時間後、自分でもここが限界、と思ったタイミングで、総監督の森脇さんにも仮眠取ろうと言われ、スンナリとサポートカーに収容されました。

 

 

残り距離:1110㎞

ギネス記録タイムリミット83時間27分