RANDONNEUR PLUS PROJECT

nomu’s VIEW 機材の点検について

Last Updated on 2021年3月28日 by Yutaka MORIWAKI

メカニックとしてチームに参加している野村です。

レース・アクロス・アメリカ、RAAM(ラーム)と称される北米を横断する約5,000kmのタイムトライアルレースで、日本人初の表彰台という想像もできない目標を掲げるライダー落合。

縁があって2019年にRAAMへの協力を打診されて、チーフメカニック?というポジションを担当する事になりました。

さて、突然ですが皆さんはツーリングやロングライド、ブルべなどで、メカトラブルでリタイアした事はありますか?

メカニックとしてサポートする事が決まってから、定期的に落合氏の車体の”点検”を行っています。

RAAMの本番へ向けて、機材については速く走れるか?よりもどれだけトラブルを少なく、発生するリスクを減らすことができるか?を念頭においています。

点検については自転車が問題なく走れる状態かを見るだけではなく、メンテナンスの記録をつけることで消耗品の交換のタイミングや作業の予定や計画を立てる事に役立つ情報も収集しています。

自己完結が求められるブルべに参加されている方では消耗品の交換もご自身で取り組まれることも多いと思います。しっかりと履歴を残すことで交換するタイミングが分かっていれば、ここ一番という時のトラブルを防ぐこともできるはずです。「このブルべが終わったら交換しようかな」はトラブルが起こる予兆と思いましょう。

トラブルが起こった時の対策よりも、トラブルが起きないように日頃からバイクの状態の把握に気を付けて、定期的に消耗品を交換する事が一番です。特に複数台の自転車を所有している方は一台毎のメンテナンス状況を把握するのが大変だと思います。私と落合氏はSTRAVAで走行記録と使用した自転車のデータを管理しています。(プロフィールのMyギアで設定ができます。)

また、ホームメカニックを行う方でも、定期的に購入店やご近所の頼れるショップで点検を依頼されると良いでしょう。どういった使い方をしているか、これからどんな事にチャレンジしたいか、など機材の適材適所、向き不向きについて相談に乗ってくれる相手がいると心強いはずです。

話は変わって、落合氏の機材の消耗の特徴ですが、チェーンの伸びは7,000kmほどで交換になりました。体格が良いのでもっと早く消耗するのかと思っていましたが、意外に?長持ちです。淡々と一人で走る機会が多いからでしょうか?一方で、シフトワイヤーの交換のタイミングが早く、リアディレイラーのインナーワイヤーは1万kmも持たずに切れてしまいました。トレーニングを兼ねて、アップダウンの激しいコースで日々の通勤をこなしているそうなので、変速の機会が多いからかもしれませんね。

ちなみに私の場合はチェーンは5,000km~8,000km(バイクの種類と使い方で変動)シフトワイヤーは10,000kmでインナーを交換、16,000kmでアウターケーブルごとワイヤー交換を行っています。定期的に交換を行っているせいか、ライド中にシフトワイヤーを切ってしまった事はありません。

体調と同じく自転車の状態にも気を使って、より安全で楽しいライドを満喫してくださいね!さて、次回の投稿ではRAAMに向けて私が推薦したアイテムを紹介したいと思います。