RANDONNEUR PLUS PROJECT

nomu’s VIEW RAAで活躍した機材たち ケミカル編

Last Updated on 2021年3月28日 by Yutaka MORIWAKI

メカニックとしてチームに参加している野村です。

RAAやブルベなどのロングライドから、ライダー落合氏の日々の過酷な?通勤まで、その走りを支える機材をご紹介するこのコーナー。今回はケミカル、チェーンオイルをご案内します。

スポーツサイクルのメンテナンスの基本にして、快適な走行を支える重要ポイントでもある、チェーンへの注油。みなさんはどんなチェーンオイルを使っていますか?

ロングライドやブルベなどでは、距離が長く雨に降られる可能性があるために、チェーンのオイル切れを起こさない事が求められます。そこで、落合氏が使用することになったのは、RAAMのようなエクストリームなロングライドにピッタリの耐久性の高いオイルです。

 

ワコーズ チェーンルブ リキッド エクストリーム

発売されてから4年ほど経ったのですが、インターネット通販では販売されていないので、まだ使った事がない、という方も多いかもしれません。その特徴ですが、とにかくオイルの耐久性が高いこと。一般にオイルが切れにくいチェーンオイルはドロッとした所謂ウェット系のものが多く、汚れが付きやすいのですが、このチェーンオイルは意外にサラッとして、塗布するとワックスのようなコーティングの層が出来ます。そのおかげでウェット系のオイルより汚れが付き難くなっています。

シクロクロスやクロスカントリーなどのレースや、過酷な環境での走行を余儀なくされるブルベなどで愛用している方は上記の特徴を実感されていると思います。私も発売当初から使用していますが、多少の雨が降る600kmのブルベでも完走するまでオイルが切れる事はありませんでした。一説ではパリ~ブレスト~パリで注油せずに完走できるために開発されたとか…。

RAAでも午前中はしっかりとした雨に降られたために、バイクチェンジのタイミングでチェーンの清掃を行いましたが、黒ずんだ汚れどころか、砂もほとんど弾いていたことにビックリしました。

これは前日の機材メンテナンスで下処理をしたからでしょう。このオイルを使う際に気を付けたいのが、古いオイルや汚れを徹底的に取り除いたうえで塗布する必要がある、という事です。コツはチェーンクリーナーと洗剤でチェーンを綺麗にした後に上記写真の右側、ラスペネで余分な成分を追い出してしまう事です。そして、エクストリームを一コマずつ丁寧に塗布して、一晩経てば完成です。少し面倒に感じるかもしれませんが、その手間をかけるだけの性能は折り紙付きです。

下の画像と動画ですが、パレットの右端にチェーンルブリキッドエクストリームを塗布して、霧吹きで水を浴びせてみました。その潤滑性はこれくらいの水分では失われることがありませんでした。

更に、私のオリジナルチューン?で走り出す前にチェーンオイルリキッドシリーズでも、厚い油膜が特徴のパワーを塗布しています。これをする事で、わずかな感覚ですがペダリング中にクッションのような効果が生まれて、ロングライド中のダンシングでの疲労軽減に役立っている気がします。RAAでは登坂区間で使用したDE ROSAに使用していました。本当に上記のような効果が体感できたのかは、ライダー落合氏に聞いてみてください(笑)

RAAの結果からすると、今回のチョイスは大正解だったと考えられます。オイル切れが気になる方や、落合氏のようにエクストリームなロングライドに挑戦しようとする方にはおススメのチェーンオイルです。