Toshi’s 米国便 – Vol 6 ノンストップライド in US（後編）

米国在住、RAAMでクルー予定の根本です。

米国で信号、一時停止、交差点が無い700km超える、パークウェイが2つあり、前編でBlue Ridge Parkwayを紹介しました。そして、この後編ではNatchez Trace Parkwayを紹介します。

　Natchez Trace Parkwayの北端はテネシー州 Nashville。南端はミシシッピ州Natchez、Natchezを流れる大きな川ミシシッピリバーを渡ればルイジアナ州です。このパークウェイはテネシー、アラバマ、ミシシッピの3つの州を通っています

　おおまかに、米国の川はアパラチア山脈の東側は大西洋に向かって流れます。ロッキー山脈の西側は太平洋に向かって流れます。そしてアパラチア山脈西側からロッキー山脈の東側の広大な地域の河川はミシシッピリバーに集まりメキシコ湾に流れます。

　Natchez Traceは西部開拓時代、ケンタッキー、テネシー州に入植した開拓者が生産した農産物を河川を利用していかだの様な船でミシシッピ州のNachezに運びました。いかだは木材として売られ、農産物はそこから海路で東海岸に送られました。川を登る蒸気船が無かったこの時代、運搬した人がNatchezから陸路で上流にある家に戻るために作られた道がNatchez Traceです。その後蒸気船が活躍するようになると陸路は廃れていきました。Natchez Trace Parkwayはその跡地に作られました。沿線には南北戦争の史跡も見る事ができます。

　道路はBlue Ridge Parkwayと同じく、完全舗装で信号、一時停止、交差点は無く、商用車も通行禁止のため走りやすい道です。北部のテネシー州はアップダウンがありますが、南下していくと平地が多くなります。獲得標高は700kmで6000m程です。

Natchez Trace Parkway Bridge

　ツーリング的に走る他にも、RAAMの参加資格取得レースのNatchez Trace 444(710km)、Harpeth Bike Club主催のテネシー州Nashvilleスタートの200〜600km、1000km、1500kmブルベが開催されています。

　Natchez Trace Parkwayは、歴史的な背景を調べ、ゆっくり史跡をめぐるというツーリングも楽しいかもしれません。Parkwayには一定間隔にレストエリアがありトイレ、水道は利用できますが、商業施設、自販機、民家は無く、1つ町を逃すと次は100km先まで何も無いということがあるのでBlue Ridge Parkway同様、事前準備が重要になります。メジャーな観光地ではありませんがこれを見て興味を持ってくれる人がいれば幸いです。

【関連サイト】
　Nachez Trace Parkway :  https://www.nps.gov/natr/index.htm
　RAAM Qualifcation Race NT444 : https://www.raceacrossoregon.com/nt444.html
　Harpeth Bike Club : https://harpethbikeclub.com/ultra/