Toshi’s 米国便 – Vol 7 Race Across the West

米国在住、今年のRAWでサポートクルー予定の根本です。

今年2022年、ライダー落合が参加を計画しているのがRAWです。

RAWルート

RAWはRace Across the Westの略。ルートはカリフォルニア州Oceansideからコロラド州Durangoまでの1497km。RAAMと同じルート、同じルールで開催されます。スタートもRAAMのソロカテゴリーと同じ時間にスタートします

RAAM/RAWスタート

ライダー落合もRAAM参加前に日本で経験できない砂漠の酷暑を体験しておきたい、クルーもRAAM形式のサポートを経験しておきたい等、RAAMへステップアップするために重要なレースと位置づけています。

RAWはRAAM同様、ソロ部門、2、4人のチーム部門があります。制限時間はソロが92時間（3日20時間）、チームが68時間（2日20時間）です。

スタートは1分間隔のタイムトライアル形式、休憩、仮眠等ゴールするまでの全ての時間がレース時間に含まれます。走行中は他のレーサーや車両を風除けにするドラフティングは禁止です。ブルベをはじめとしたセルフサポートのロングライドとRAWで大きく異なるのはサポートクルーの存在です。RAWは自前のサポートカー1台以上と運転可能なドライバーが2名/台以上が義務付けられています。そして、夕方7：00〜朝7：00の間はサポートカー1台が必ず自転車の後方9m以内を追走する必要があります。

RAWのコースの大部分は荒野そして酷暑の中走ります。レースはGPSトラッカーとタイムステーション（TS）の通過タイムで管理され、レース開催中はリアルタイムに一般公開されます。

スタートのOceansideは海に面したリゾート地、気温20度前後の爽やかな気候。しかし、スタートして

すぐ内陸に入ると一気に気温は上がり、40度を超えます。

レーサーの到着を待つクルー

TS1のBorrego Springsに向かう15kmで1000m下るグラスエレベータは強烈な熱風が吹上がる要注意箇所です。

グラスエレベーター

下りきると、カリフォルニア州最大の州立公園、Anza-Borrego砂漠州立公園になります。道路わきには巨大な銅像が並んでいますがレーサー・クルーは殆ど見ることはないでしょう。気温は45度を超えることもあります。

海抜0mの砂漠地帯

そして、砂漠の中の初日の夜は深夜でも30度を超えます。2日目は荒野のヒルクライムが待っています。

1つ目の山岳賞区間の登り

そして、ココニーノ国立森林公園になります。木々が増え、この区間は酷暑も一休み。

ココニーの国立森林公園

Flagstaffからナバホネイションに向けて

そして３日目ナバホ ネイションに入ると赤い砂岩の景色に変わっていきます。

アリゾナ州からユタ州へ

ユタ州に入るとこのルートの最大の見どころのモニュメントバレー。ただし、順調に行けば残念ながらモニュメントバレーを通過するのは夜間になるでしょう。

　　　　　　　　　　　モニュメントバレー

砂漠に別れを告げるとコロラド州。そして２つ峠を超えるとRAWのゴールのDurangoです。

RAWのゴールゲート

サポートがあれば、速く走れると思えますが、過去のクルーの経験だと、レーサーの目標時間＋クルー理由で停止した時間がゴールタイム、要は目標タイムに近づけるかはクルーを含めたチーム力が重要になります。

RAWの記録

　ソロ男子　Dani Wyss(SUI) ： 1日22時間19分（Speed 29.8km/h、距離1380km)

　ソロ女子　Sarah Cooper (USA)：2日11時間59分 (Speed 24.9km/h、距離1493km)

　2人チーム　Speed Cowboys(USA)：1日22時間40分 (Speed 32km/h、距離1493km) 

　4人チーム　Monster Media Ultra Racing(USA)：1日16時間45分 (Speed 36.5km/h、距離1493km) 

　過去日本人は、唯一、鈴木氏が2015年、2016年に参加しています。タイムは3日7時間49分。

2022年の優勝タイムは2日12時間~20時間、グロスの平均スピードは23~24km/hくらいになると予想しています。スタートは6月14日、現地時間で12:00、日本時間6月15日 4:00AMです。

COVID-19がどう影響するか分かりませんが、現地から報告できるよう準備していきます。

リンク
　RAW公式サイト（英語）：https://www.raceacrossthewest.org/